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2012年07月18日

読書日記 Vol.024『0点主義』

『0点主義 新しい知的生産の技術57』
荒俣宏著
講談社

強烈なパッケージに惹かれ購入、ご存知荒俣さんの尖った自己啓発本です。

0点主義とは、競争社会に流されるのではなく、周りが興味を持たないけど自分には楽しくて仕方ないことに全力を尽くそうね。
そうすると人生の中で一度くらいはその力を発揮するチャンスが巡ってきますね、ということ。

言い換えるとニッチ勉学ということです。

お金持ちになりたい、仕事で成功したい、は皆が持つ夢であり、それ故ライバルばかり。
その中で勝ち上がるのは並大抵のことではないし、それだけに注力する人生もつまらないよね、と。

自分が大好きな「セレンディピティ」が本書でも出てきます。

好きな分野の徹底から始まり、そこから知識のスパイラル的な増幅と有機的に結び付きを行うことで、新たな奇跡を生み出す。

今後も雑食的に知識の探求を継続したい。
そう再確認した一冊でした。

投稿者 nobuhiro : 21:28 | コメント (16) | トラックバック

2012年07月17日

読書日記 Vol.023『表現の技術』

『表現の技術―グッとくる映像にはルールがある』
高崎卓馬著
朝日新聞出版

発想力醸成と他者への伝え方のヒントが満載な一冊でした。

著者は電通のCMプランナーで、手がけた作品は有名どころも数多く。
(サントリーオールフリーの「これでいいのだ」、JR東日本の「行くぜ!東北」など。)

本書もCMでの表現を切り口とした内容が多いのだけど、そのテクニックは企画・プレゼンテーションや単なる人との会話でも十分に活かせる内容だと思います。

例えば、

・笑いはすべての表現の基本だが、笑いほどつくりだすのが難しいものはない。(「涙もの」、「感動もの」は稚拙な内容でも感情への訴えはある程度容易。)

・表現を作る際は、左脳にて客観的に構築し、そして右脳にチェックさせる。

・面白く話をするコツとしては結論から。(起承転結の流れだと結のハードルが上がってしまう)

コンテ絵なども沢山用いており、スッと腹落ちする内容多数。
オススメです。

投稿者 nobuhiro : 00:06 | コメント (14) | トラックバック

2012年07月16日

読書日記 Vol.022『戦略人事のビジョン』

『戦略人事のビジョン』
八木洋介、金井壽宏著
光文社新書

後輩からお借りした人事かくあるべし!な一冊。
グロービスのOBHでの学びと抱き合わせると非常に示唆に富む内容となっています。

NKK(現JFE)、GEと人事・HR職を勤めた著者の語りはとても説得性が高く、サブタイトルでもある人事制度はストーリーで語れというのも仰る通り。
少し前に読んだ、『ストーリーとしての競争戦略』で取り上げられた各社のケースでも当然ながら制度がストーリーの重要な一要素として入っています。(Amazon、スタバ等)

なお、本書自体が著者の経験を通じたストーリー仕立てになっているため、人事職じゃない人にもオススメできる本です。
自社の人事制度やリーダー育成制度と重ねてみると面白いと思います。

投稿者 nobuhiro : 16:28 | コメント (16) | トラックバック

読書日記 Vol.021『人間の基本』

『人間の基本』
曽根綾子著
新潮社

現代の日本人の姿に警鐘をならす著者がズバズバと言いたいことを言ってる一冊。

どう捉えても過去に縛られた盲目的な内容も一部ありつつも、一貫して語られる日本人のかくあるべしな姿は完全同意の内容。

人としての打たれ弱さを嘆く部分は先日読んだ『新型うつ病のデタラメ』の何にでも病気にしたがる現代人とも繋がります。

そして、混沌のない世の中は蒸留水みたいなもので魚も飼えない、という一文が印象的。

不平等・不公平や修羅場が人を育て、気持ちが落ちる状況はあって当たり前。
マイナスが表面化したら何でも他責にしたがる人がほんと多いよね。

また、「リッチ化とは貧困化」として説いた内容は、IT業界ととっても密接に絡んだ内容。

便利さと創造性は果たしてトレードオフの関係にしかならないのでしょうか。

私感としては結局は弱肉強食、人によって"毒"とも"薬"ともなるのが真理と捉えてます。

ただ、マジョリティが"薬"として用いれるような十分なコントロール、これがIT企業の使命だとも思います。
逆は単なる悪ですな。

投稿者 nobuhiro : 15:52 | コメント (16) | トラックバック

2012年07月12日

読書日記 Vol.020『心を上手に操作する方法』

『心を上手に操作する方法』
トルステン・ハーフェナー著、福原美穂子訳
サンマーク出版

著者はドイツ人で読心術などのショーもやってるマジシャン。
(そしてイケメン!)

懐かしのラポール、催眠術、表情理解、嘘の見破り方など本書ではその心理操作の手法・レトリックが幅広く記載されています。

その勘所は五感をフル活用し、相手の五感に訴えることと理解。

ただこの本の面白いところは、本書の目的はあくまで人に騙されないためであって、人を黙るためではないということ。

つまり!本書のタイトルの意味は・・・

他人の心の操作ではなく、自分の心を上手く操作すること、だったのです!

面白いですね。
この点含め全面的に著者のキャラクターに強く引き込まれ、その意味ではまんまと操作されている感覚にも陥っちゃうのですが。。。

以下、行動決定に影響を与える心理原理を備忘メモ。

・返報性の原理
・一貫性の原理
・社会的証明の原理
・好意の原理
・権威の原理
・希少性の原理

投稿者 nobuhiro : 23:26 | コメント (14) | トラックバック

2012年07月10日

読書日記 Vol.019『未来を発明するためにいまできること』

『未来を発明するためにいまできること』
ティナ・シーリグ著、高遠裕子訳
阪急コミュニケーションズ

スタンフォード白熱教室でおなじみのティナ・シーリグさん著、クリエイティビティ向上のための一冊。

能力向上のための内外要因を「イノベーション・エンジン」とフレームワーク化しており、どのような視点・行動で向上させていくかをうまく解説していると思います。

<内部>知識、想像力、姿勢
<外部>資源、環境、文化

ただし、結局は他の啓発本同様、実践-振り返りのPDCA無しには向上なし。

そのような機会を(仕事でもプライベートでも)自ら作り出す、まずはそこがスタートですね。

丁度良いタイミングとして今週末から新しいことにチャレンジするし、まずはそこで意識高く実践できればと思います。

投稿者 nobuhiro : 20:53 | コメント (14) | トラックバック

2012年07月04日

読書日記 Vol.018『「新型うつ病」のデタラメ』

『「新型うつ病」のデタラメ』
中嶋聡著
新潮新書

従来型うつ病と新型うつ病の位置づけ、近年の増加要因、社会的弊害などを素人でもわかるよう噛み砕いて書かれた一冊。

このご時世、サラリーマン生活を送り続けるのであれば避けられない問題と捉え、読んでみました。

従来型うつ病との違いについていろいろと書いてありましたが、簡潔にまとめると「働きたいけど働いてはダメ状態」が従来型うつ、「働けるのに働きたくない状態」が新型うつと理解。

※極端で危険なわけ方であり、当然その他要因も鑑みる必要はあります。

そして目から鱗だったのは「了解不能」の考え方。

病気に至る要因に納得性がある(了解できる・連続している)場合は決してうつ病ではない。
反して、「それにしてもどうしてここまで」と経過に異質性がある場合は了解できない(不連続である)としてうつ病と見られるとのこと。

他にも新型うつ病の増加要因について、精神病理学の衰退、製薬会社の過度なプロモーション、日本人の精神力の低下など納得性がとても高い。

個人的にはこの流れは止まることはなく、寧ろより進んでいくのでないかと危惧しています。

企業にしてみたらもはやトップレベルで取り組むべき課題であり、対策を怠るとそれが引き金で潰れてしまう危険すらあるかと。

本書はその対策を練る上での一助に成り得るかと思います。

投稿者 nobuhiro : 20:18 | コメント (17) | トラックバック

2012年07月01日

読書日記 Vol.017『ビッグデータの衝撃』

『ビッグデータの衝撃 巨大なデータが戦略を決める』
城田真琴著
東洋経済

一日で読了。
腐ってもIT系企業勤め、まだまだ技術への興味はあったんだね。

さて、ビッグデータを取り巻く現状とこれからの展望について多方向から整理された良本。
ぼんやりとバズワードの類でしか理解していなかったので非常に示唆に富む内容でした。

狭義のビッグデータは3Vの特性を持つらしい。

・Volume(量)
・Variety(多様性)
・Velocity(発生頻度)

Volumeにのみ注目が行きがちなワードなだけに、他の特性を認知できたのは収穫。

そして、広義にはこれにデータ処理・蓄積・分析技術やそれを扱う人・組織が含まれるとのこと。

特に本書ではデータサイエンティストと呼ぶ人材の供給不足を示しています。

データサイエンティストとは。。。

これまではトランザクションデータ(点)が主な分析対象だったに対し、これらのデータをクロッシングし、今後の企業のキーアクションの根拠となり得るインタラクションデータ(線)を導きだせる(ストーリーを描ける)人材ってこと。

これって改めてスーパーマンだな、と。

分析手法・統計学に明るく、スクリプト言語やRDBMS/NoSQL、Hadoop等の分散処理技術に精通しており、そして上役を納得されるだけのストーリーテーリングの力を持ってる人。

果たして日本にはそれを満たす人材がどのくらいいるのでしょうか。

あとはアメリカの「Data.gov」という米国政府、政府機関の様々な生データのオープン化に対し、如何に日本の対応が遅れているかも説かれています。

愕然とするのは公開データの中にはPDFやEXCEL形式で公開されているものもあるということ。
公開が目的・ゴールであり、その後のことは考慮されていないんでしょうね。

(ただし、少し調べると、日本版Data.govの取組みもかなりの段階まで進んでいるそうです。期待!)

他にも海外・日本企業のビッグデータ活用事例や、ビッグデータのビジネス活用のために避けては通れないプライバシー問題など盛り沢山。
技術が中心となる2章を除けばIT系以外の方にも十分理解できる内容ですので、この分野に興味のある方には強くお勧めできる本です。

学生からもビッグデータについて質問をされたらとりあえずこの本を勧めとこう。

投稿者 nobuhiro : 15:58 | コメント (36) | トラックバック